コンポジットセンターは、CFRPのハードルを下げることを目指し、2018年4月に設立された私設の研究開発・ものづくりの拠点です。

本センターは、オートクレーブメーカーである株式会社羽生田鉄工所の事業として設立されたものですが、オートクレーブ成形のみにこだわらず、求められる設計・試作の支援、成形機会・環境の提供などを行ない、もっと有効かつ自由にCFRP「も」使ったものづくりが可能な環境を作る活動をしています。

 CFRPを利用した産業は、これからの10年で4倍ほどに拡大すると言われていますが、現在のように利用のためのハードルが高い状態のままでは、国内の産業は世界全体の成長に比例して伸びていかない可能性は十分に考えられます。

CFRPは材料であるため、市場の中におけるシェアの維持、拡大によって、国内のCFRPを利用した川下ものづくり産業自体の拡大にも貢献することが期待できるため、国内の応用的なものづくり産業を活性化するポテンシャルを秘めているとも言えます。

 なぜ、一私企業が産業拡大に寄与するような活動をするかというと、それは、弊社がこれから先の未来においても、社会にとって必要かつ有意義なものづくりの事業を続けていきたいと考えているからです。

最適な材料を選択したマルチマテリアルなものづくりが要求されていく中で、末長くものづくりがしやすい環境を作るためには、海外だけではなく、ローカルにもCFRPを扱えるエンジニアが多くいる状態が望ましいと考えています。

その状況を作るために、技術の検証、研究・開発を行い、環境を整備し、誰でも利用しに来ることができる、最も利用ハードルの低いコンポジットセンターとして設立しました。

 皆様がCFRP「も」使ったものづくりをしていく未来にとって、本センターの活用が何らかの貢献となれば幸いです。

コンポジットセンター責任者

羽生田鉄工所 取締役 羽生田 大陸